故・西田由香里さんがよく走っていた長野県の美ヶ原。夫の渉さんと、親交の深かった田中ゆうじんさんに、彼女が好んで走っていた絶景パノラマコースを紹介してもらった。

田中: 僕が携わっている美ヶ原トレイルランが始まる前に、由香里さんを含めた仲間4人でコースを試走したんです。その時から「地元の近くにこんないいところがあるなんて最高!」と言うようになったのを覚えています。 渉さんはよく分かると思いますが、長野といっても夏は暑いじゃないですか。でも、美ヶ原なら車で標高2000mまで登れて、その標高をずっと走れます。かなり贅沢な環境ですよね。それをよく由香里さんは発信していたように思います。

西田: そうですね。地元にこんないい場所があるのを自慢に思っていたところはありましたね。暑くて仕方ない日に子供と遊ぶ際、美ヶ原に行くことは少なくありませんでした。 車で思い出の丘あたりまで上がってしまえば、そこからトレイルがきれいにつながっていて交代で走りに行ったり、帰りはMTBでトレイルを下って来ることもありました。 わりと平坦でトレイルもしっかり整備されているので走りやすさもあります。
また美ヶ原は標高2000mなのに通年営業している王ヶ頭ホテルがあるので安心感もありつつ、トレイルとしてはほぼ全域で森林限界を越えています。 王ヶ頭ホテルは日本で一番泊まりたいホテルに選ばれるほど人気です。

田中:そのホテルを活用して標高2000mのトレイルラン合宿なんかいいかもしれませんね。今回のコースは序盤に登山区間がありますが、標高差は500m程度。あとは絶景を見ながら気持ちよく稜線を走れます。そこまで車で行けてしまうお得感がたまりません。
西田:自分自身も、由香里も稜線好きで、やはり木が生えていない特別感がズバ抜けて良く、それを気軽に味わえるところが魅力だと思います。景色やアクセスを含めて、ヨーロッパ的な雰囲気がありますよね。
田中:由香里さんのオススメコースとして紹介するパノラマコースは、ハイカーも少なめ。荒々しい岩稜があったり、北アルプスが屏風のように広がっている絶景区間です。
西田:本当にフラットで、まさに走るのにうってつけのコースです。最初はガツンと登らなければいけないけれど、登ってしまえば爽快に走れますよね。

田中:このコースは美ヶ原トレイルランレースの90Kともかぶっていて、まさにレースのハイライトを走ります。過去に何10大会か参加してきただけの意見で恐縮ですが、美ヶ原のハイライトを切り取ったこの約13㎞のコースは、日本で3本の指に入る絶景コースだと思います。
西田:僕もそう思います。トレイルが本当にどこまでも続いているので、エスケープがしやすく、距離を伸ばしたい時はアレンジが可能なのもいいですね。標高を上げるほどトレイルが良くなるのも特徴です。
田中:ただ、気をつけなければいけないのは森林限界を越える標高なので下界との気温差が大きいこと。11月に入るとめちゃくちゃ寒くなります。
西田:下界と比べると、10℃以上は平気で違いますね。真夏で暑くてどうしようもない時でも、美ヶ原では風が吹くとウィンドブレーカーや保温着が必要になることもあります。走っていれば大丈夫でも、停滞した時は肌寒さを感じます。車で行けるのでつい装備が身軽になりがちですが、そこは注意して楽しんでもらいたいですね。
美ヶ原2000m級の3座を踏める絶景パノラマ周回コース。距離は12.6㎞だが、累積標高878m、トレイル率約95%と本格的な山岳コースでもある。 唯一の車道となる三城牧場駐車場(トイレ付駐車場)、ダテ河原コース入口を抜け、林道分岐を木舟コースへ。 石切場(桜清水キャンプ場トイレあり)から八丁ダルミコース(長い登り)へ向かい、王ヶ鼻山頂(王ヶ鼻より北方面に数㎞続く武石峰・思い出の丘のルートあり。ただしピストン)、王ヶ頭山頂(王ヶ頭ホテル 売店・トイレあり)を経て、このコースのメインディッシュのパノラマコースへ。 百曲り分岐(牧場方面300mにトイレあり)、牧場を抜けて茶臼山山頂を踏み茶臼山コースへ。 広小場(百曲りコースや下山道方向などアレンジ可能)から三城牧場駐車場に戻る。
このコースの詳しい情報は、『RUN+TRAIL Vol.44』に掲載されています。 合わせてご覧ください。
RUN + TRAIL Vol.44 2020.08.26 定価1200円
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English version is available.
英語版があります。
日本語版があります。
Japanese version is available.
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